難聴と滲出性中耳炎は間違いやすい?中耳炎の種類について

中耳炎と難聴の関係について紹介します。

 

 

特に高齢者に多く、老化による難聴として放置されていることも多いです。

中耳炎を放置すると炎症が内耳というところまで波及して聴力の回復が難しくなります。時には完全に聴力を失ってしまうこともあります。

 

 

難聴と間違えやすい滲出性中耳炎とは!?

1年ほど前からAさん(68歳)は耳の聞こえが悪くなりました。歳のせいかと思って補聴器を使用しようと思い耳鼻咽喉科を受診しました。そこでは老化による難聴ではなく中耳炎と診断されました。

子供の中耳炎の場合中耳というところに強い炎症が起きるので痛みがでますが、大人の中耳炎の多くは痛みがありません。

なので老化による難聴と非常に間違いやすくなっています。Aさんは滲出性中耳炎といって、

 

  • 60代に多い
  • 痛みがない
  • 聞こえが悪くなる

 

という特徴がある中耳炎と診断されました。耳の構造は外耳から鼓膜、中耳があって、中耳の奥に音を感じる細胞がある内耳があります。

中耳は耳管という管を通って鼻とつながっています。耳管は通常開いたり閉まったりするのですが、滲出性中耳炎の場合開きにくくなってしまいます。

 

すると中耳に滲出液というものが溜まってきて、鼓膜が振動しにくくなってしまい聞こえが悪くなります。

難聴と滲出性中耳炎を見分けることはとても難しいです。聞こえにくいと感じた場合はすぐに耳鼻咽喉科を受診するのが一番の対処法です。独断で補聴器を使用することはオススメしません。

 

 

滲出性中耳炎の治療

飲み薬

  • カルボシステイン
  • マクロライド系抗菌薬

 

を3ヶ月から半年かけて飲み続けます。改善しない場合は手術を行います。

 

 

手術

鼓膜チューブ留置術

手術といっても簡単な手術です。鼓膜に鼓膜チューブを入れて、開かなくなった耳管の代わりをしてもらいます。

チューブは非常に小さくシリコンでできています。聞こえにはほとんど影響はなく、洗髪や入浴の際もあまり気にせずにいつも通りしても大丈夫です。

 

 

中耳炎の先に難聴あり

Bさん(72歳・若い頃中耳炎を繰り返す)は2年前中耳炎になり耳鼻咽喉科で治療をして、一時的に良くなりましたが再び耳垂れが出てきました。

しかし、痛みがなかったので医療機関で受診はしませんでした。1年後聞こえが悪くなったので医療機関を受診することに。すると回復が難しい難聴と診断されました。

 

 

慢性中耳炎

鼓膜は再生力が強く穴を開けてしまってもすぐに回復して塞がります。何度も穴を開けて炎症を起こしてしまうと再生力が悪くなって穴が開けっ放しになってしまいます。

その状態が慢性中耳炎です。高齢者は抵抗力がなくなってきているので、炎症を繰り返しやすくなるんです。

 

治療法はまずは飲み薬(抗菌薬)や点耳でバイ菌をとって炎症を抑えます。しかし、鼓膜をそのあまにしておくとまた炎症が起きてしまうので、鼓膜の穴を閉じる手術が必要になります。

鼓膜形成術(鼓膜を形成する場合)や鼓室形成術(耳小骨の修復や再建)などを行います。

 

 

真珠腫性中耳炎

真珠のような塊ができる中耳炎です。鼓膜が奥の方に入り込んで垢がでてしまい、それが溜まって真珠のような塊ができます。

 

そこにバイ菌がついて炎症が起きると特殊な酵素が出て周りの骨をどんどん溶かしていきます。溶けていくと穴が大きくなり塊も大きくなっていきます。

 

大きくなると顔面神経にダメージを与えたり、脳まで達してしまうと髄膜炎が起きてしまいます。なので真珠腫ができた場合は正確に取り除かなければいけません。

 

 

好酸球性中耳炎

最近注目されている中耳炎で特徴が、

 

  • 中高年に増えている
  • アレルギーが関与しているので粘度の高い耳垂れやかゆみがでる
  • 成人発症の喘息を持っている人が多い
  • 回復が難しい難聴への進行が早い
  • 聴力を完全に失う場合がある(6%の人)

 

完治させるというのは今の所難しいと言われています。聞こえずらいという症状を放置せずに医療機関を受診しましょう。

Posted by dobutu